WBSCインテグリティユニット IOC「競技操作防止プログラム」を支援するグローバルアンバサダーの任命を発表
世界野球ソフトボール連盟(WBSC)は、国際オリンピック委員会(IOC)の「競技操作防止グローバルアンバサダープログラム」における5名のアンバサダーを発表した。
WBSCインテグリティユニットが任命した5名をWBSCグローバルアンバサダーは、ジョシュ・マクガヴァン(オーストラリア)、ジョヴァンニ・パンタレオーニ(イタリア)、エリカ・ポリドリ(カナダ)、六角 彩子(日本)、トレント・トーマス(オーストラリア)。
このうち、パンタレオーニ(男子野球)とポリドリ(女子ソフトボール)の2名はオリンピック出場選手、マクガヴァン(男子ソフトボール)と六角(女子野球・ベースボール5)は現在WBSCアスリート代表を務めている。さらに、現役国際審判員のトーマスは、PMC(競技操作防止)における初の公式関係者としてアンバサダーに任命され、他の競技団体にとって模範的な存在となる。
WBSC総会 アスリート宣言を全会一致で承認
「競技操作防止グローバルアンバサダープログラム」は、各国・各競技のアスリートアンバサダーによって構成されており、彼らは国際競技連盟(IF)や各国オリンピック委員会(NOC)など所属組織と連携しながら、選手、コーチ、関係者に対して競技操作防止への理解を広める活動を行っている。
その活動内容には、対面での説明会、国際競技連盟主催のオンラインセミナー、イベント会場でのブース運営、SNSキャンペーンやウェブサイトなどを通じた広報活動などが含まれる。
WBSCはWBSC ユース・ベースボール5 ワールドカップ 2025においても、参加チームに対し競技操作防止に関する教育資料を提供した。行動規範は、フランス語、スペイン語、英語、日本語、アラビア語、繁体字中国語など複数の言語で用意・配布された。また、写真の六角彩子氏はIOC「Believe in Sport」アンバサダー10名のうちの1人として、本大会にWBSCアンバサダーとして参加した。
WBSCは、競技操作防止グローバルアンバサダープログラムへの参加を通じて、競技操作の防止への強い取り組みを改めて示すとともに、野球・ソフトボール界における意識向上を図り、公正な競技と高い倫理性という理念を支えるための、確固とした透明性のある仕組みを実践している。
また、WBSCインテグリティユニットは、透明性、公正性、民主性、発展、連帯といった原則に基づく明確で強固なガバナンス体制を整え、効果的な監督・検証の仕組みを維持することで、世界の野球・ソフトボールファミリーの中にインテグリティ文化を根づかせる努力を続けている。
WBSC、オリンピック・ムーブメントにおけるスポーツの公正性への取り組みを強化
WBSCは、オリンピック・ムーブメントにおけるスポーツの公正性維持の取り組みにおいて重要な役割を担い続けている。最高執行責任者(COO)のマルコ・イエンナ氏はスイス・ローザンヌで開催された一連の会議に出席し、世界の野球・ソフトボール界におけるインテグリティ、透明性、そして優れたガバナンスの推進に対する組織としての継続的な取り組みを改めて確認した。
10月23日には、「競技操作防止に関するオリンピック・ムーブメントユニット(OM Unit PMC)」の諮問委員会が、翌日に開催される第5回「スポーツ・インテグリティ国際フォーラム(IFSI)」に先立ち、オリンピックの都ローザンヌで開催された。この諮問委員会は、オリンピック・ムーブメントの関係者がオリンピックサイクル全体を通じて競技の公正性を守ることができるよう、OM Unit PMCの活動を支援し、指針や助言を提供している。
IPACS ハンドブック
同日、スイス・ローザンヌのオリンピックハウスでは「スポーツにおける腐敗防止のための国際パートナーシップ(IPACS)」第8回年次総会が開催され、各国政府、国際機関、スポーツ団体、そして広範なIPACSコミュニティから130名を超える参加者が集まった。
この会議ではスポーツ団体がガバナンスの向上を実践できるよう支援する新たなツールとして、「スポーツ・ガバナンス・ベンチマークおよびガイドライン・ハンドブック」が発表された。このハンドブックは、ベンチマークで提示された50の推奨事項を導入するための実践的な指針を提供するもの。
そのほか、会議の主なトピックとして、スポーツ界と刑事司法当局との連携強化、AIを活用したスポーツ・インテグリティの推進、そしてIPACSの加盟団体数が昨年から43%増加(51団体から73団体へ)したことによる、より強固なパートナーシップの形成などが挙げられた。
10月24日、「スポーツ・インテグリティ国際フォーラム(IFSI)」が開催され、オリンピック・ムーブメント、各国政府、国際機関、そしてベッティング当局から400名のリーダーが一堂に会し、スポーツを腐敗や操作から守るための連携をさらに強化した。
フォーラムの主要な成果として、「スポーツ・インテグリティに関する世界宣言」が全会一致で採択された。 この宣言では、関係する主要なステークホルダーの責任と、4つの重点分野における具体的な実施行動が明確に示されている。
- スポーツにおけるガバナンスの向上と腐敗防止
- 競技操作の防止
- 審判活動における公正性の確保と人工知能(AI)の活用
- スポーツにおける安全と保護の推進
スポーツの公正性に関する世界宣言
フォーラムで発言したIOC会長のカースティ・カヴェンディ氏はスポーツのインテグリティ(公正性)が実際の競技現場にどのように反映されるかについて、 「私自身の経験から、競技や関係者を信頼できることは常にとても重要でした。そして、それこそがこの場にいる私たち全員が体現しているものです。私たちは皆、アスリートをどのように守るか、そしてさまざまな規定や行動規範をどのように強化していくかを決定する立場にある人々です。」と語った。
さらに会長は連携の力を強調し、スポーツ界、政府、社会がともにスポーツの公正性を守る責任を負っていると述べた。その関係性をクモの巣に例え、「クモの巣はすべての糸がしっかりとつながってこそ強く、壊れにくいものです。それぞれの立場で力を合わせ、協力し、同じ目標──つまり、私たちの組織一つひとつのインテグリティをより強固なものにすること──を実現していくことが大切なのです。」と語った。
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